アンドレじゃないほうのヴォランタリー

2011.12.13 19:49:36

その昔
なんでもいいのでバロックの有名どころを押さえとく的に、なんの考えもなく買った一枚

パッヘルベルのカノン/パイヤール、バロック名演集。ERATO。

ラモー、オベール、バッハ、マルチェルロ、ヘンデル、ジャゾットのアルビノーニなどです。

『目覚めよと…』はモーリスアンドレ演奏なのですが

トランペットヴォランタリーソロがアンドレじゃないんです。
帰宅してからクレジットみて『アンドレはバッハだけだったのかー』思って軽くがっかりした記憶。


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しかし、この盤のヴォランタリーがいろいろ沢山ある同じ曲の演奏の中でもすごく好きなんですねぇ。
なので何度も聞いていたのですが私は『アンドレじゃないほう』という失敬なニックネームでしか覚えてなかったのです。


そのうちCDが山積みに激増していき、このCD生き埋めになって(笑)幾年。
今年は室内楽団とキタラ大ホールで演奏しましたが来年は松田次史師匠と演奏します!

どうしてもこのCDをもう一度聞きたくなり何度も探したら楽譜の棚の後ろにくっついてました(笑)。
1960年~1972年の録音集という記載で正確にいつのパイヤールなのかわかりませんが……

アンドレじゃないほうのお方のお名前は

Ludvic Vaillant
ルドヴィク ヴァイアン

さんだそうです!!ごめんなさいどなたなのかやっぱり存じません。当時のパイヤール室内管弦楽団の方なのでしょうか。
素晴らしいトランペットヴォランタリー。なんていうか稲妻が走るかのような、闇が光で切り裂かれるような音です。ブリリアントだけどむやみとだだっ広いフォルテではなく格調高くてシャープなサウンド、あくまでもすべて打楽器的なフレージング、爽やかかつ強烈なリーダーシップにしびれる
……やっぱり素敵だ~!

すごくバロックらしい演奏で、40年以上前なのに現代にフィットする緊張感をなぜか予測しているかのような録音と思っています。キリッと端正でなぜかほっとします。
見つけて良かった~♪