金は不要…

2011.01.09 14:37:48

日記タイトル「金」というのはmoneyではなくgoldのことです。

現在放送中のNHKハイビジョンの再放送「黄金のイタリア芸術」
を見ています。

宗教画に金を使う・使わないで教会と裁判(泥沼だったらしい)までしたダ・ヴィンチがルネサンスのところでもちろん登場。


私は番組ではダ・ヴィンチよりまえのセクションで紹介されていた、
ベッリーニの「総督ロレダンの肖像」という絵の手法を興味深くじいっとみていました。といっても、絵を見てすぐ手法がわかるほど詳しくはないので(笑)解説によると、


絵の具と樹脂を混ぜた白からグレーの濃淡のある画材で先に陰影をつける

油分の多い透明な黄色をのせる

と、本物の金を使わなくても
金に見せることができる!というもの。


意欲と技術があれば、本物の金など不要である。


というのがベッリーニの主張なのだそうです。

ベッリーニよりまえの画家は金箔をはりつけることで技術をアピールしていたので、
この手法は当時またさらに革新的だったそうです。↑全部テレビの受け売りです(笑)


芸術家の意地ですね


話し順がバラバラですが、
ダ・ヴィンチは
実際に目に見えない「金の輪」を描かないことを信条にしていたので、金をつかって聖人に光を与えて欲しい教会と裁判にまでなったらしい…。


確かに、肉眼で見えないとあっさり言ってしまえば確かに、神様ホトケサマ自体、どちらもそう簡単には見えないかもしれませんが(笑)、

聖人までいかなくても、生きた人間が、何かしらパーッと後光がさして見えることはありませんか?
めにみえるというより感じる光に近いというか。


それに、今の私には見えないけど、
昔の人にはほんとに聖人やその後光が見えていたのかもしれないですから、

「絵に天使の輪がある→空想的→写実的な絵ではない」
とは、言い切れない気がします…。
天使の輪をかくひとにはそれが真実で変えがたいことだったんじゃないかなと思います。


この番組のあとは映画「道」です。
ラ・ストラーダ必聴なのでじっくり堪能しようと思います。