アルバムリリース一年前の手記

2009.06.06 21:46:13

2006年7月28日にしたためた、アルバム『コンサートピース』リリースにむけての自分の手記を発見しました。原文そのままです。


音楽は『時間(とき)』の芸術。
楽しい時も悲しい時も必ず過ぎさってように、すべての音も
生まれては消えてゆく定めにあります。
日々、音づくりをしている私の立場にしてみたら、そのはかなさが頼りなく感じられたりもします。
しかし、世の中に生まれてきたすべての音が、いつまでも陣取っていては、地球は騒音に包まれてしまうことでしょう。
そうなると、人は(私も含め)、安らぎの時間を失うのです。
形には残らない音楽だからこそ、今この一瞬を輝かせたり、味わい深く彩ることができるかもしれませんね。


『いつか』ではなく『今すぐに』伝えたいと感じてきた、沢山の私の心の渦や脈動のようなものたち。
それらをいさぎよく音楽に託して、誰かに共感してもらえたら、それ以上幸せな一瞬はありません。
その一瞬が私の希望の灯台であり、私はその光を目指して歩みたいのです。






この文章を提出してからちょうど一年たってのリリースになりました。
すでにつっこみたいところがいくつもありますが(笑)

自分ひとりではどれだけ純粋な努力をしたつもりでも、
……努力と純度、熱意があっても、状況からないがしろにされた、軽んじられた気持ちが強烈に焼き付けられることがあると。

なにがどうとかいちいち覚えていませんが(笑)、
痛感させられていた時期の文章です。



さて当時の自分はリリース後、何をしようとしていたのでしょうか~(笑)?
数年後の自分が、実際こんなにトランペットを吹いているとは思ってなかったです!!


生きてみないとわからないんだなって(笑)。


予想でしかない未来に早合点せず、
しかしあえて幼い性急さも心には残しておきたいなと思います。


もう少しで発売されてから二年がたちます。



……お求めくださり耳を傾けてくださったみなさますべてに、改めて御礼申し上げます。