被災した友人より~放射線に関する知識

2011.03.19 23:04:25

福島で被災した友人からのメッセージです。
彼女の旦那様はいまも福島原発で作業されています。
1週間以上も缶詰状態でストレスも生まれているそうで、精神的疲労が心配です。
せめて休ませてあげてほしい、と悲痛に訴えていました。

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ご心配おかけしてます。原発は、まだ予断を許さぬ状態でみなさんが不安になっていると思うと胸が痛みます。

夫は引き続き、第一原発にこもりきりで対応を続けてます。
時々「大丈夫だ心配するな」というメールがきます。夫は新潟中越地震のときも原発復旧チームに入っていたので、なんとかしようと精一杯やっています。心配は尽きませんが、どうか事態が早く収束し、みなさんを安心させられると信じて待ってます。

さて、もうご存知かもしれませんが、救援物資の件、各自治体で個人受付が始まっています。インターネットなどで確認のうえ、どうぞできる限りのご協力をお願いします。

【ご参考】東京都↓
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/20l3hd00.htm
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彼女の家は原発のすぐ近くですので、津波の被害は免れたようですが、もう戻ることができません。
子ども2人とお財布だけで逃げて、3日間避難所で過ごし、チャーター機で東京の実家に戻ることができたそうです。家のなかはぐちゃぐちゃでしたが、怪我はせず、冷静に行動できたそうです。隣人の車に乗せてもらえて高台に非難でき、幸運が重なり、命だけでも助かってよかったと思うしかないです・・。

まだそんな状態なのでクライシスハイやPTSDの症状も少しありますが、
幼い頃からの親友です・・出来る限りのことをしたいと思います。
旦那様の被曝も最小限に留まることを祈るしかできません・・・


こんな放射能情報を送ってくださった方もいます。
安全かそうでないかの保障などありませんが、正しい知識を少しでも持つことで
漠然とした不安やパニックから回避するのに役立たせることができると思います。



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原子核専攻の博士号取得の方から下記の情報を貰いました。ご参考にどうぞ。
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今日、こんなニュースがありました:
経済産業省原子力安全・保安院は15日、 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原子力発電所4号機で午前6時ごろ、 大きな爆発音がして、原子炉建屋が損傷したと発表した。 東京は普段の20倍、埼玉は普段の40倍の放射線を観測しました。 マスコミは健康に影響せずと書いてますが、皆様はやはり心配です。
でも、私の専門知識で判断するの結論は: 現在と予想可能の将来、日本の原子力発電所の爆発による、
健康に対する影響がありません。心配しないで下さい。 パニックにならない!
ここで、放射線の豆知識を説明させていただきます。

1.放射線の被爆量単位
シーベルト (Sv) という単位 を使っています。 馴染みないカタガナ言葉ですので、長さと重さの単位と違います。
この シーベルト (Sv) は大きいので、普段は mSv, uSv を使う:
1 Sv = 1000 mSv (ミリシーベルト) 1 mSv = 1000 uSv (マイクロシーベルト) 1 uSv = 1000 nSv (ナノシーベルト)

2.今日(3・15)の放射線の量
   04:00    いわき市  23.72 uSv  普段の470倍 (普段 0.05 uSv)  (原子力発電所より40キロ)
 10:00 東京  0.809 uSv         普段の20倍  普段 0.04 uSv
   11:00 埼玉  1222nSv = 1.2 uSv   普段の40倍  普段 0.03 uSv

これは一時間の被爆量の数字です。
東京と埼玉にいるとします、一日24時間中、365日で同じ放射線のレベルと 計算しますと:
1 uSv x 24 hours x 365 days = 8760 uSv = 9 mSv

つまり、一年中毎日24時間で今日午前と同じ放射線の環境中でいるなら、 年間で受けた被爆量は 9 mSv です。
この量は何の程度でしょうか?

3.病院でのX線検査での被爆量はどの程度でしょうか?
頭部一般検査 0.1 mSv
胸部一般検査 0.4 mSv
胸部一般検査 0.4 mSv
胃(バリウム)  3.3 mSv
胸部CT検査   9.1 mSv       (Data Source:日本医学放射線学会雑誌2004年)

  X線の検査は一般的に  1 mSv と計算すれば、 埼玉で一年間今日の放射線程度ならいるなら、10回X線の検査を受けたと同じです。

4.上海の放射線の量:
   標準値 0.25 uSv
実際の測定値は 0.14 - 0.20 uSv
  つまり、普段、上海の放射レベルは いわき市(原子力発電所より40キロ) の非常時の2倍から3倍です。

5.人体に影響が出る放射線の量: 100 mSv
この量を一度を受けると、がんになるが増加

6.そのたの量
死亡させる被爆量 1 Sv
    1999年 JCOの作業員被爆死亡事件は 10から20Sv を受けた

結論:
現在と予想可能の将来、日本の原子力発電所の爆発による、 健康に対する影響がありません。心配しないで下さい。 パニックにならない!

最近の観測データが出ました:
ここは日本全国のデータ (3月14日から毎日更新しています)
http://eq.yahoo.co.jp/

中国各地のデータ(3月16日、17日)
http://www.mep.gov.cn/gkml/hbb/qt/201103/t20110317_207097.htm
http://www.mep.gov.cn/gkml/hbb/qt/201103/t20110316_206996.htm

データから見ると、東京は過去の平常値の範囲(0.028~0.079マイクロシーベルト毎時)に戻りました。
東京16日 0.05~0.14マイクロシーベルト毎時東京17日 0.05マイクロシーベルト毎時

中国各地も自然放射の範囲です。
上海の範囲は(0.05~0.11マイクロシーベルト毎時)。
上海16日  0.09マイクロシーベルト毎時
上海17日  0.09マイクロシーベルト毎時

上海と東京の放射値を 0.1 マイクロシーベルト毎時 と計算すると上海か東京の室外で24時間の被爆量は 0.1マイクロシーベルト毎時x24時間=2.4マイクロシーベルト毎日7日の被爆量は 2.4マイクロシーベルト毎日x7日=17マイクロシーベルト毎週
1ヶ月の被爆量は 2.4マイクロシーベルト毎日x30日=72マイクロシーベルト毎月

この数字は大きいか小さいか、東京からニューヨークまでの飛行機を乗って、往復したら、受けた放射線(被爆量)は 200マイクロシーベルト です。
つまり、東京からニューヨークまでの片道で受けた被爆量は100マイクロシーベルトです。
東京か上海で1ヶ月の被爆量(72)より多いです。

上海と東京のフライト往復の被爆量は、東京か上海で1ヶ月の被爆量とはほぼ同じです。

3月15日は東京で0.809マイクロシーベルト毎時を測定しました。普段の20倍といわれましたが、これは短い時間のデータでした。

1マイクロシーベルト毎時の高いレベルで24時間を続いたら、(ありえない続く時間ですが)24マイクロシーベルトを受けることになる。これは東京から上海への片道の被爆量と相当する。

以上は、理性を持って計算した結果です。

放射線の量は距離の2方に反比例する、20キロのところの量は10キロのところの4分の1になる。福島から東京までは200キロ以上離れています、福島で爆発も、東京への影響が小さい。

でも、明日の事は誰もわからない、誰も保障することができない。
あした、東京で大きい地震が起こるかもしれない、あした、富士山が爆発するかもしれない、あした、地球が止まるかもしれない、。。。。。。。。皆様、自分が自分の事を守って下さい:)以上です。

****** 復旦大学 原子核物理学部 原子核専攻 卒業 

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