雪虫

2009.10.18 19:31:24

今日は雪虫の発生が特に多い日となりました。
庭のあちこちに飛んでいました。

雪虫と言っても皆さんは知らないし見たことも無いかもしれません。
何しろ、トド松などの松がないと発生しないからです。
ほとんど北海道でしか見られないそうです。

まるで雪が降ってきたようにふわふわ飛んでいる白っぽい虫ですが、北海道では、「雪虫が飛ぶと初雪が近い」という、ロマンチックに言われています。

この虫の正体は、実は、羽の生えたアブラムシの仲間です。札幌の周辺では、小さくてまるでけむりのように群れになって飛ぶケヤキフシアブラムシ・トドノネオオワタムシなど、この時期には六、七種の雪虫が飛ぶそうです。

雪虫は複雑な生き方をして一年かけて今の形になる繰り返しをしているそうで、この時期に飛ぶのはすべてメスで、ヤチダモを探して飛び、木に着いたら幹にオスとメスの幼虫を産み付けます。
幼虫は1週間で4回ほど脱皮しますが、この時は羽を持っていない虫になります。
そして、この虫のオスとメスが交尾し、1個だけ卵を産んだ後、死んでしまいます。

卵はそのまま冬をこし、翌春の4月下旬にすべてメスでふ化します。
再び4回脱皮して大きくなり、アブラムシのような形の「親」の虫となります。
親の虫が、今度は約150ぴきの子どもを産みます。
ただ、交尾が行われていないため、子どもはみな親と同じ“コピー生物”のメスです。

この子どもが脱皮していく途中、6月下旬ごろに突然、羽が生えて綿毛を持った「親」に変わり、ヤチダモからトドマツに飛んでゆきます。この時は、飛ぶ数が少ないので目だちません。トドマツに着いた「親」は、ここでもコピーの子どもを産んで死んでしまいます。その子どもは木の根にもぐって大きくなり「親」となって新たな子どもを産み…と、何度も世代交代をくり返して数を増やし、秋まで過ごします。

そして寒くなった10月半ばにまた、突然羽が生え「雪虫」の姿になっていっせいにヤチダモに飛び立ちます。

これが一年の繰り返しになるんだそうです、まだ詳しい実態はわからないそうです。

面白い不思議な虫なんです。

今回ふわふわと飛んでいる雪虫を夢中で撮影しました。

雪虫1309最高Web.JPG

よく取れていますが雪虫自体はぼけて本当の雪のように見えませんか?
実は我々もこんな風にしか見えないのです。

次に羽がありそうな映像が撮れました。

雪虫1307web.JPG

どうやら羽をばたばたさせて、しかも綿のような物があるのでふわふわ上に行ったりしたに行ったりしながら飛ぶようなのです。

完璧に羽が写っていました。

雪虫1306web.JPG

僕も飛んでいる状態がこんな姿だったと初めて知りました。

何しろ空中に向けて焦点をあわせるのは大変です。
30分以上格闘していたでしょうか、夢中で撮り続けました。
そして最高の一枚が撮れました。

雪虫1311アップ最高web.JPG

この一枚を撮るために、馬鹿ですね~!