大学の間口

2009.12.10 16:41:06

昨日、面白い話を聞いた。
北海道の経済の話だ。

その一つの切り口として、大学の間口の話が出た。

各地方が経済的に疲弊しているその理由の一つに大学の間口の問題があるというのだ。
好きな大学とか細かい話は無視して、18歳の人口に合わせて北海道に大学の間口がないと、子供たちは当然間口の多い地方に流れる、東京が圧倒的に多いのだが。

その子供達に親はせっせと仕送りを年平均180万円X4年送り続ける。大学の授業料も含めたり移動費も含めると年間300万円を東京で消費する。子供達のアルバイトなどで稼いだ費用も消費に廻ると年間400万で10000人が流出すると400億円になる。

この数字は平成20年を例に取ると、18歳の人口が55000人で大学進学数が20000人、北海道で収容できる間口がアバウトで10000人強ということでわかる。因みに専門学校が24000人だそうだ。

この400億円という数字は、統計上も、国の計算上もいっさい表に出てこない数字なんだそうで、それどころか北海道で消費されているものとみなされる数字で、経済上は400億円の実質損失金といえて、出入りで800億円、東京のGDPに寄与している。
東京が経済的に優位に立っているのは当たり前ということか。

更に、今度ニトリなどが本社を東京に移したり、津軽海峡を挟んでの出入りは、様々な要素を加えると、2000億円以上の地方ゆえのマイナス要因が生まれているとの事。
人口比5%が3%経済といわれる所以で努力だけでは成り立たないのだそうだ。

国が地方交付金として渡しているのは当たり前に返してもらっている金額で、更に上乗せをするのが妥当である、という話なのだ。

なるほど、大学ひとつでこんなところまで話が及ぶとは思っても見なかった。
数字を示されると実に具体的だった。

私が本州で一生懸命働いていることは、少しは北海道の経済に寄与していることになる。(笑)