メシエ音楽事務所

2008.12.04 15:29:00

地球から12000光年離れたカシオペア座にある超新星爆発の光が周辺のチリに反射して地球に500年遅れて届いていた!と4日のネイチャー誌に発表された。
何のことかさっぱりわからないのが普通で、解らなくても「へー」と言ってしまう。これが宇宙の神秘の源かもしれない。

「メシエ」とは私の音楽事務所の名前だ。
最初は(今も)「メシア」ですか?と言われて認知は難しかった。
ユダヤ教では救済者が「メシア」・「メサイア」でキリスト教では「クライスト」に成るが、そのような恐れ多い事務所ではない。

「メシエ」はフランスの天文学者「シャルル・メシエ」から頂いた名前だ。
彼は1760年代、天文観測で惑星や恒星以外のいわば紛らわしい邪魔者の天体を整理して番号をつけ始めた。
そのM1番からM110番までの天体を『メシエ天体』と読んでいるのだ。

大きく分けると星団(数百単位の集団で運動を共にするグループを作っているもの)・星雲(1個の恒星の爆発で飛び散った雲のようなもの)・銀河(宇宙最大の単位)に、小さくは10種類ぐらいに分けられている。
私が感動したのはそれらが「何故変化のある顔をしているのか」を知った時からだ、誕生のちょっとした奇跡でその後の運命がまったく変わってしまうのだ。

それは人間にもたとえられる物語であった。
お金(質量)持ちでたまたま生まれてしまったために、見かけは華々しく光り輝いて見えるがそのお金につぶされて、短命に終わり爆発してしまう人(超新星の爆発)、あまりにも貧乏がゆえにやはり長生きできずに、やがては誰にも気付かれずに静かに幕を閉じる人(黒色矮星)。
銀河にしてみれば、渦巻銀河に生まれれば次から次へと星の誕生から死へとダイナミックに活動できたのに引力の関係から外れたために130億年も何の変化もなく遠い所でじっと固まって存在している人(球状星団)もいる。

又渦巻銀河の中でも、ダイナミックに変化を繰り返すうちに今生まれたばかりの赤ん坊だらけの集団(散光星雲・散開星団)や太陽系などのちょうど良い中流家庭の最後に見られる美しい死に方(リング状星雲、白色矮星)も在る。

生涯の夢として、それぞれに曲を作り続けている。
①ぺガススM(メシエ)15  ②アンドロメダM31    ③デネブ・白鳥座M39
④シリウスM41      ⑤オリオン大星雲M42   ⑥プレセペM44
⑦プレアデス(昴)M45   ⑧ベガ・こと座リング星雲M57

メシエ音楽事務所はそんな人間模様を表現する事務所としてつけたのだった。
人間に例えられる天体物語としてあと何曲作ることが出来るだろうか、夢は終わらない!


リング状星雲.jpg

  M57リング星雲 太陽も50億年後こんな美しい姿になっているだろう