養護老人ホーム

2009.02.25 15:00:11

ホームの施設長の方と話をした。
介護福祉士とかヘルパーさんが難しい立場にいることを聞いた。
まずは給料が安い事、次に若い人が多すぎて老人とのコミュニケーションの問題、老人の立場より施設の維持の問題があることが判った。

いつかはお世話になるだろう施設がこうも問題を抱えているとは、うすうすはニュースなどで感じていても現場の話は深刻だ。

結論の出る話ではないが、介護福祉制度に問題があるのは自明の理ではないだろうか。
医療保険に介護福祉保険が追加されたのは数年前だったろうか。

将来の破綻を見越して設けた制度だが、給付の段階になって厚生省から一律に点数で支給されること自体が今の問題の元凶と言っても良いだろう。

何人のお年寄りに何人の介護、重度によってどう扱うかとか地方によって自分で考え工夫する部分が許容されていない。

デンマークや北欧、ドイツなどをまねて導入したと聞くが、一つ違うのは地方自治体にお金を保証してやり方を任せている西欧と決して一緒には出来ないことだ。
日本の上意下達方式がこんなところにも蔓延(はびこ)っているのかもしれない。

看護婦が足りないとフィリピンから招き、3年以内に日本語の試験が受からないと帰してしまうなどの制度もおかしな話だと思ったが介護士の給与が10万円以下のポイントでは誰も長続きしないだろうと思う。

私も特別養護老人ホームで名古屋、東京、秋田、帯広とコンサートをしてきたが、老人は田舎、子供は都会と別れて生活圏が広がっていく時代に制度はいつも後追いで心が無いと思ってきた。

今こそ本当に「厚生省は金だけ出して口出すな」と地方分権を唱えなければならないのかもしれない。