大相撲名古屋場所

2010.07.05 21:57:30

漸く決着した名古屋場所だが、マスコミのすさまじい断罪による結果だといっても良いだろう。
文科省の管轄による公益法人ということで、矛先がどんどんエスカレートした感じだ。

このマスコミに、相撲界が勝てるわけがない。
正直に話せば、罪一等を減ずるなんて大嘘だった。
法的じゃない約束でも、本来自分の不利益を話せば裁判所でも判決は軽くなるはずだ。

ヤクザと結びついた野球賭博にだまされた相撲力士、この図式は変わらないだろう。

一部の学生出身力士以外は中学生卒業の入門だ、子供同然で幕下までは給与なし。
十両になって初めて大金を手にする。
あまい相撲界にあって罪の意識なしにのめりこむのも当然だった。

反省の結果、琴光喜に至っては再起不可能な廃業である。

ちょっと待ってよ!
仕打ちの平等から言えばマスコミのやった過去の事件の扱いに比べて著しく不公平だと思った。

たとえば麻薬やけんかなどで警察につかまった歌手やタレントたちは必ず同じマスコミによって復活している。「コロッケ」「たけし」などがそうだ。
もっと言えば殺人罪の「克美しげる」でさえ番組が作られている。

ずばり言えば一連の報道に、やさしさのひとかけらも感じられないということだ。
さらに聖人君子でもないコメンテイターによるどんどんエスカレートする発言には気持ち悪さまで感じる。
彼らのすべてに物言える資格はないと思うのだが。

またこの国の国民はどこかで人の不幸を喜んでいるようにさえ感じる。
貧乏人根性の果てなのか、退職金は受け取らさないように徹底的にクローズアップしたり、その道しか知らない人間をとことん突き落とす方向に一方的に突き進んでいく。

ロベスピエールではないが、どこかマスコミによる恐怖政治の雰囲気を感じてしまった。

勿論、相撲界の罪は決して許されるものではないが個人をつるし上げて許されることではないはずだ。
決着の方法が間違っていると思うのだが。

琴光喜が子供だったおかげで相撲界から反社会的なグループが一掃されようとしていることを考えれば功労者といってもいいだろう。(笑)