樋口季一郎少将

2009.04.11 23:30:01

昨日シンドラーのリストで紹介した樋口季一郎少将、調べているうちになんと終戦時札幌にいたことが分かった。

彼は満州国から日本に戻り、北方の守備を命ぜられ、終戦後宣戦布告して侵攻したソ連と戦っていた。

北海道に南下し一刻を争って占領しようとしていたソ連に対して、もくろみを見事に砕いた指揮官として登場した。

当時、ソ連は日本を四つに分けて占領しようと提案してきたが日本の降伏が早かったことと、実質北海道を占領できなかった事実のために、マッカーサーから拒否されていた。
樋口季一郎少将の働きにより、阻まれた結果であった。

その後、ソ連は札幌にいて拘留されていた彼を戦犯として引渡しを求めてきた。
千島で抵抗にあった憎むべき日本軍の指導者だったからだ。

連合国側は引渡しには応じる姿勢でいたが、それを知ったアメリカにわたったユダヤ人たちが「ジェントル樋口を救え!」と大キャンペーンを行ったのだ。
もちろんイスラエルに渡った連中も呼応した。

やがて彼が行った満州でのユダヤ人救出活動がマッカサーにも知るところとなり、渡すどころか保護命令が出されたということだったのだ。

私の子供のころ、母がよく言っていた「私の兄の坂田少尉が千島の島で戦い、終戦後日本に引き上げる途中でソ連軍に攻撃され海に沈んだ、兄さん働きが無ければ今頃はソ連側に分断されていたんだよ!」と。

樋口と私の叔父である坂田少尉との関係が相当濃い関係であったことが伺われる話だった。なんと身近な話ではないか!

北海道はこうやって救われたんだよ!もしソ連に渡されていたら、私は金正日になっていたかも、恐ろしい。