反格差デモ

2011.10.16 19:21:01

ニューヨークのウォール街で始まったデモは15日世界を巻き込み地球を一周した感がある。
もともとアバウトなデモだったので、世界を回りながら少しずつその国の状況にあったデモの色合いが出ているようだ。

アメリカやイギリスを代表とするヨーロッパなどは資本主義勝利者と金融関係者に対する反発が強そうだし、アジアでは教育、雇用などが問題になったようだ。
日本はといえば、増税反対、TPP反対などもあった。

相対的には、新資本主義に反対するというのが共通ということか。

そもそもここに来て資本主義が行き詰まりを見せてきた。
まさかと思ったアメリカがリーマン以降特に立ち行かなくなってきている。

元はといえばアメリカという国が世界の利益を独占し、少々の矛盾の中でも経済成長をごり押ししてきた結果だった。
アメリカンドリームは維持されるうちは無難だったが、とうとう尻尾が見えてきた。

コンピューターに代表される成功者は一握りで、ほとんどは金融での金持ちばかりだった、用は人のふんどしで相撲をとる人たちだ。
特に株の乱高下、為替の乱高下で稼ぐ連中はまさに好きなときに仕掛け、好きなように稼いでいける方法を手にしてしまった。
実際アメリカ人の友人が今から30年以上も前に、「大学を卒業したら金融・証券の道に行く、アメリカンドリームはもうこの世界にしかないよ」と豪語していたのを思い出す。
日本の就職NO1が日本航空の時代だ!

その連中がリーマン以降、税金によって救済されたのに、再び高額のギャラを取るようになったのだから怒りは収まらない。

単純労働、一般企業の就職はますます狭くなっているのにということだった。

同じことがヨーロッパにも言える、ただしヨーロッパは日本とアメリカを融合したような社会だった。

ギリシャの国債信用不安は日本に似ている、国民の給与が伸びないにもかかわらず公務員の給与を上げ続けた結果だった。
税収が延びないのに給与を上げる、しかも4人にひとりという公務員との格差は一般の2倍とも言われていた。

ところが政府の支持者である彼らをいさめることができずに国債だけがどんどん増えて行った結果だった。

実は他の国も似たようなところがある。
スペイン・デンマーク・ベルギー皆日本と同じ公務員の給与が高い。

さてどのような結末になるのか?
暴走資本主義反対とアメリカは言うが、ヨーロッパは暴走官僚主義反対なのかも知れない。
ソ連の崩壊でユーロに加わったスロバキアが、2倍も給与をもらっているギリシャをなぜ助けなくてはならないのか、と一時は協力に反対する議決をした。
幸い二度目に説得に応じて可決したのでヨーロッパは何とか持ちこたえた。

世界100億人の富がオイル・証券・ユダヤ・ロシア・中国など、10000人にも満たない人間の手の内に集中する世界は確かに資本主義は終わりを告げたのかもしれない。

新共産主義が始まったりして!