ピッコロトランペット

2012.06.25 5:55:57

ピッコロトランペットは高い音専用の楽器。
ではありますが、高い音が簡単に出る楽器ではありません。

発音、呼吸、楽器操作のベーシックは同じですが、

例えば鍵盤の横幅が三割減サイズの全体的にミニチュアのピアノをひくと想像してみてください。

小さいから→手軽で簡単ね☆とは、思いにくいと思います(笑)

ピッコロのときは、唇の息の通るアパチュアをB♭管よりも小さくします。
しかし自分の体が小さくなるわけではありません(なっても困るけど笑)


接地面積が普段よりも七割くらいに限られている細い鍵盤のピアノ(仮想ですが)を
普段、いわゆる皆さんがご存知のピアノをひいている同じ指と体で対応して演奏するように要求されているのと似ています。
奏法の基本が同じでもタッチは普通のピアノのときと同じではないはず。すぐになんでも弾きますよとはならないのでは(笑)。

1日のプログラムで、ひとつの鍵盤ごとに横幅三割カットのミニチュアピアノと
普通のピアノを間髪いれずにどんどん取り替えて弾きこなしていけるでしょうか(笑)。仮にできるとしてかなりの集中力と鍛練が必要なはず。
ちなみに、トランペットは3つのピストンを操作して全部で指が七通りなんですけども

違った調の管を使う場合、楽譜も読み変えもしております。

普段ドレミと思ってる鍵盤でドレミ弾いたらラシドって音が出るとかそういう衝撃に(笑)耳や体が慣れないといけないんですよ。


ピッコロトランペットとベー管をソロ曲でもちかえガンガン要求されて、
トランペットの兄弟なんだから(原理が一緒という)さらっとやれてあたりまえやん的な見解はやはりキビシイと思いますよ。

口にくっつける、目に見えるものを取り替えたら自動的に簡単に高い音で楽器が演奏してくれるわけではないのです(笑)。

それなりの手順を踏んでいるわけで想像されているほどワンタッチ&インスタントな技ではありません☆

トランペットの鍵盤は半分が楽器なのですがポジション七通りの倍音列しかないので、残りの調性対応は体の内部で行っています。

うまく言えませんが、
玄関明けたら二分でご飯と同じように、
私にとってトランペットは、
「ケースを空けたら二分でご披露スタンバイOK♪」な楽器ではないです。
仮にケースを空けて二分であれこれやってしまうと
その日しのげても
間違いなくコンディションは悪化しますしそういう生活を繰り返すと無理がかかり続けるので体を壊しますから。


やるべきとかセオリーの問題以前に 私はそうしているということです(^^ゞ
見えないところで沢山の時間を要するのは芸事はあたりまえかもしれませんが、
説明しないと重みが伝わらないこともあるものだなと感じるこのごろ。。