オールドセルマー トランペット

2012.02.24 1:59:58

25日のトリオリハーサルのために、辻&小島両氏のお知り合いである
吉野幸男先生(全国大学音楽教育学会名誉理事長。教育大の吉野準教授のお父様)のご自宅にお邪魔したときのこと。

札幌にNHK放送管弦楽団(もちろんプロ団体)があった頃、ホルン奏者として活躍されていた由縁で

なんとご自宅にオールドセルマー(フランスの)トランペットを所有されてらしたのを見せてくださり、
吹かせていただいて、しかも貴重なものなのにご厚意で貸し出ししてくださっています。
楽器の写真と、私がいかにオールドセルマーに憧れていてどれだけ好きか、を熱く語ると眠れないのでまた次回とし
そのトランペットのケースの中に
入っていたマウスピースを先にご紹介。

小さなおわんがたの、ハンドベルみたいな形のダイナミックな傷がついているのは
Reynolds 7B

2012022400470000.jpg


本当に偶然ですが、外見全然違うけど私の使用している
PARKE MERKELO 640 285 24
と、リム幅や穴の大きさ、うちがわの形状がすごく似ているんです!運命感じる(人様の物だけど笑)

見た通りレイノルズのほうが重量もあるのでバックのトランペットに使うととんでもなく豪快でクラシックには合わないくらい(笑)やんちゃですが、
バックよりごつくて、マウスパイプがシェイプされてるオールドセルマーとはセッティングしたらほんとにぴったりなんです。

このセッティングをしていた元の持ち主のかたの音を聞いてみたい。
きっと好きな音だと思う。

そしてセルマー。メッキはカップの内側以外リムもすべて地金がむきだしノーラッカー状態。
ピッコロ用かと思うほどの浅いカップを大きくくりぬいてあり多分奥に見える穴はバックのノーマル26くらい。

2012022401040000.jpg


SELMER "SPECIAL" 5

と書いてあります。
真上からじっとみてると生き物の瞳みたい。
2012022400550000.jpg


こんな普通じゃなさすぎるの使えないと思ったけどやはりオールドセルマーとは不思議とぴったりなんです。

レイノルズとセルマースペシャルは、全然キャラクターの違うマウスピースですが

前の持ち主さんは使い分けていたのでしょうか。モーリスマーフィーは五秒かからないで瞬時にマウスピースを曲中ハイトーンのとこでいきなりとりかえて演奏していたのを見ましたがそういう感じで使い分けたのかも。モーリスマーフィーばりなすごい大胆なアイディア(笑)
というかかなりの研究家いや、生きてるだけですでに天才だったのか、もうよくわからない。

しかも舶来品が今よりはるかに少なく、情報も乏しかった時代にこのセッティングをしてメッキがはげるほどふいた人が北海道のどこかに実在されたのですね。

恐竜いた時代の地層から人骨見つかったのと同じくらいの、衝撃を受けてます(笑)

吉野幸男先生がこちらを入手されたのは四十年以上まえとのことで、当時すでに中古品だったことの他はよくわからないとのこと。

うっとりしていて写真いっぱいとりました(笑)
幸せだ。この出会いに感謝し、感動しております。