「展覧会の絵」風に吉松隆作品にトランペットが登場!

2010.10.23 22:20:57

昨日。

舘野泉演奏生活50周年記念 彼のための音楽を彼が弾く Vol.4 ~「舘野泉左手の文庫」助成による 室内楽2作品の委嘱作世界初演~
舘野泉ピアノリサイタル2010
を聞きにキタラに行きました。

舘野泉さんのアルバム「アイノラ叙情曲集」は私の愛聴盤。なかでも吉松隆の「4つの小さな夢の歌」が大好きで、趣味でピアノソロ譜と三手連弾譜をもっています。

今回はその吉松隆室内楽作品にほぼ初登場なのではないでしょうか、なんとトランペットが編成に含まれた新作
吉松隆
組曲「優しき玩具たち」~左手ピアノ、クラリネット、トランペット、ヴァイオリン、チェロのために

を発見!
これは絶対聞いてみたい!

札幌を皮切りに始まるツアーなのでまさしく本当に世界初演

トランペット演奏は札幌交響楽団首席奏者の福田善晃氏。


ん~~~す、すごかった~~

曲は「展覧会の絵」風にとされていて
プロムナード
南西からの舞曲
散漫なロマンス
行進曲の遠景
信号手の回想
聖歌を歌う鳥たち
アーノルド博士のワルツ
虹色の祝祭

と長丁場。

幻想的なシーン、
現代的なスリルのある混沌と錯綜のなかにも隠しきれないロマンス。というのでしょうか~。まあそういう若干不透明な説明はこのくらいにして、

大変印象に深いのは
シューロスベルクという教則本のフテン音符のところを、インターバルを広げたパターンにしたような「信号を極める」モチーフ(シューロスベルク大好き人間の私の耳にはそう聞こえた)を連続しながら上昇・下降して、
大きなフレーズとしてみてもさらに上昇・下降繰り返しながらずっと吹き続けるみたいなところ(かっこいいことこのうえないのですが、た…大変澈)。しかも何ヵ所もあり

それだけでなく色々大変な技、勇気(笑)、気配り、そして華麗な俊敏さが必要!!

マッターホルン登山(急勾配)的な技術を要する名曲。
と、ええ、いえるでしょう。高すぎる山ってどのくらい高いのか、もうわからないけど。という…。


あの楽曲の実演をかなえてしまうことに脱帽です。圧巻でした。


東京、大阪では舘野泉さんと芸大の同級生でらっしゃる北村源三先生(元NHK交響楽団首席)が演奏されるのだそう。
北村源三先生がウィーンでご活躍の頃、我が師匠ヨゼフ・ポンペルガー先生(ウィーンフィルハーモニー元首席)は同じクラスで、まだ少年の面影だったそうです。
あのお話の続きもお聞かせいただきたいなあ。「ハンスガンシュ」が聞きにきているかもしれませんよ。

昨年ハンスガンシュさんがご来札されたおり、
「絶対にゲンゾーサンのソロリサイタル(昨年開催されたときの)にいく!約束した」と何度もおっしゃってましたし。

北村源三先生の「兵士の物語」のCD。兵士の…は沢山聞きまくりましたが、私は北村源三先生の録音が一番大好きです。


あ~~、そちらも聞きに行けるものなら、聞きに行きたい…


こちらの新曲は、販売されるそうです。
買ってとりあえずは趣味の宝物にするのも楽しいかなと思っています(笑)。

吹けるようになりたいなあ溿