原発の検証

2011.09.12 23:39:56

あの事故から半年が経ち東京電力が、官邸が、原子力安全委員会が何をやっていたのかがあらためて検証されてきた。

結論は「人災」である。

炉心溶解は防げたであった。

こうなると話はまったく違ってくる。
原発は安全か?危険か?という以前の話になってきたのだ。

未曾有の危機にマニアルはもちろん、一つ一つの起こりうる事件に対応していなかったことになる。

昔、アポロ13号の地球帰還が危ぶまれた時、NASAはすべての技術者を集めて可能なかぎりの能力を集めて解決をはかった。
あの時は機械船の酸素ボンベが爆発、帰還までに酸素量が足りなくなるという事件だった。
この酸素は人間が呼吸するためのものではなく、酸化銀電池による電力と副産物で出来る水を作り出すものだった。
この水は人間の飲料水のほか地球に突入する時に使う冷却に必要なものだった。

そのためまず全員が着陸船に移り、電力を抑え、水を極力飲まない事が要求された。
しかし今度は二人用の船内に3人が居住する。二酸化炭素が増えて、地球まで持たないことがわかった。

専門化が宇宙船にあるすべての機材の中から二酸化炭素を取り除く機械、といってもダンボールとビニール袋、ガムテープなどで濾過装置を作り上げたのである。

帰還したのは言うまでもないが・・・。

あの時の東電には、英知が集まっていなかったことになる。

今でもNASAの宇宙飛行士の試験に危機に対しての想像力と対応力の試験があるそうだ。

今回福島第一から第四まで時間を追って検証した結果すべての水素爆発を抑止できたことが判明した。

なんとおろかな原子力危機管理の下に我々はいたのかが自己を犠牲に判明したことになった。

原発以前の問題だったのだ。