変わったデート

2010.11.22 22:31:06

先日、変わったデートをした。
午後1時から19時までの6時間。

話はその一ヶ月前にさかのぼる。
「自分の誕生日の招待状を友人に出したのだが、当日まで連絡がなく電話をかけても出ない友人が心配なので一緒に見に行って欲しい!」というものだった。

友人は誕生会の出席を楽しみにしていたので、アパート暮らしの一人の部屋で倒れて死んでいるかもしれないというものだった。

その日、助手席に乗せて30分ほど離れたアパートを訪れた、足の弱い彼女は車の中で待ち僕は階段を駆け上がった。

戸を叩いたが返事がない。

やばい、「いやだな」と思いながら
新聞受けから中を恐る恐る覗き込んだ。
あまり良く見えない。
今度はにおいをかいだ。
死臭はしなかった。

1階の郵便受けが開いていたので中を調べてみた。
広告がたくさん入っており公の郵便物が何通かそのなかに混ざっていた。

一月以上前に出したという案内状は見当たらなかった。

車に戻り、推理をしてみた。
案内状は本人が受け取ったみたいです。
部屋の中に死体はないようです。
郵便から判る範囲はこの一月一度もこの部屋に帰って来ていないようです。

結論は
おそらくどこかの病院に入院していると考えられます。
もし何かあったら引き払っているはずだから。

80歳の彼女は、心配ながらもほっとした様子で「とりあえず安心しましたありがとう」といって感謝していました。

その後、コーヒーを飲み、ドライブを楽しんだ後中華料理をご馳走になりました。

普段は考えもしない心配事の解消の旅、確かにお年寄りには身近な話なのかなと考えさせられたデートでした。