文化勲章

2010.11.05 1:03:06

ノーベル賞の鈴木、根岸さんを含め7名が今回の受賞となった。
今回は芸術の分野では異端的な方が受賞したとか報道されている。
蜷川・三宅・安藤氏だ。

最初は疎んじられ、世界が認めてから逆輸入的に認められだした。
日本的といえば日本らしい姿かも。

化学の二人は見事な受賞だった、いつも思うのだが賞を取ってから業績を知ることになり、報道はさらに過激に私生活や親戚まで追いかける。
悪くはないのだがこんな時はNHKの解説が一番良いと思う。

日本の有機化学の分野は相当なもんだと聞いて又びっくりする、受賞者以外に候補はたくさんいたようだ。
クロスカップリングの分野ではまだまだ面白いことがありそうだ。

昔、原始宇宙に満たされていたのが水素とヘリウムで高密度で爆発した時に数々の原子が出来たと学んだことがあった。
したがって最初の原始太陽が爆発してその子供が原子番号3以下のリチウム・ベリリウム・ホウ素・炭素・窒素・酸素・・・・92のウラン、今では110番まで作られた。
そして我々生物はほとんどが炭素化合物で出来ている。

そこまで想像していやになった。
人が生まれて死んでいく、何かを食べてエネルギーを燃やす、すべてが化学反応の営みではないか、質量は保存され、たとえ死んで焼かれても酸素と結合して二酸化炭素となって宇宙に放出される。
やがて何かに利用され植物に摂取されたり、鉱物になってダイヤモンドにさえなれる・・・。
あ、あ、むなしい、そんなことを考えた。

高校時代化学の教師がもう少しうまく教えてくれたら、哲学的にならずに数学的になれたかもと両博士を見ていて納得してしまった。

日本にこんなすばらしい学問の分野があることをあらためて感じ、事業仕分けでやめろと言われたインターネットでの職業紹介よりも、先端を走っているあらゆる分野の研究や人物を我々に詳しく紹介してくれたほうが将来の子供たちのためになり、ゆくゆくは日本の将来のためになると確信したしだいだ。

それでなくても、自信の持てない大人から子供まで、政治家から庶民までが夢までなくしてしまった時代なのだから。